あなたが英語の学習を始めたのはいつからですか?
おそらく、小学校の授業が最初だったのではないでしょうか。
その時に、授業でやることと言えば、英語の歌をみんなで歌うなど、学習と言うよりは、むしろレクレーション中心のものだったと思います。
ご存じのとおり、今、世界ではグローバル化が進んでいます。そのような中で他国の人たちと会話をすることができるツールこそが『英語』なのです。
このグローバル化の影響を受けて、英語を学ぶ必要性が高まり、小学校の低学年から英語学習を開始し、幼稚園などでも英語を教えようとする動きが活発になってきています。
英語の早期学習を行う4つのメリット
英語習得の容易さ
子どもは学習スピードが速く、吸収力が高い為、英語を早期に開始すればするほど、当然、その時の習得スピードは速いのです。
この点は、より小さい頃から英語に触れることの大きなメリットだと言えます。
逆にいえば、大人になってから英語を習得しようとすると、子どもの頃の習得スピードに比べて遅くなります。これはなにも英語に限った話ではなく、物事を学ぶとき全般に言えることです。
脳科学的にいうと、人間の脳の成長はクリティカルエイジ(学習限界年齢)と呼ばれる8~13歳で止まってしまうことが明らかになっています。これは特に言語習得に強く表れ、必然的にこのクリティカルエイジを過ぎてからの習得は『自然のままに学習する』という方法では難しさを増してくるのです。
また、聞き取り能力(耳の発達)はこの時期より早い段階に決まってしまいます。
『子どもに絶対音感を身につけたい時は、5歳までにトレーニングをしていないと難しい』という話を聞いたことがないでしょうか?
これと同じことが英語の聞き取り能力にも言えるのです。
日本語にはない英語独特の音(例えばIやr、thなど)があったり、リエゾン(リンキング)という音がつながることで新しい音を生み出すことが起こったりするためです。
それを克服できるのは、出来るだけ早い幼児期から英語の音に親しんで、耳を作る必要があります。
幼少期から英語を一定時間以上触れていれば、その英語特有の音を聞き分け、正しく発音できる喉と舌の筋肉を形成することができるのです。
そして、幼少期に形成された聴覚と発音する力は一生失われることがないため、子ども達にとっては大きな財産になります。
その意味で、吸収力が高く、習得が容易な子どもの頃から英語に触れておくことは非常に大きなメリットとなります。
英語に対する抵抗の低さ
英語に限らず母語も含めてひとつの言語を習得するためには、多大な時間と労力を必要とします。
24時間触れていられる母語に対しては、習得できるのが当たり前の環境ですが、英語のような第2外国語の習得の際、自然にどっぷりつかっていられる環境下にいることはほとんどあり得ません。
そのため、『勉強』という意識をもって学習しなければ、自然と身につくことがないため、それが、学習者にとって大きな障壁となっています。英語はその最たる例です。
また、日本人は単一国家であり、外国人に触れながら育つ環境が当たり前ではないため、突然、知らない言語で話されると、苦手意識や強い抵抗感を持つ傾向にあります。
しかし、早期の英語学習を行うことによって、これは解消され得るのです。
なぜなら、歳が低い子どもほど、固定概念ができていないため、例えば英語で話されても、それを日本語だとか英語だとかという認識をせず、この人にはこの言葉で、あの人に
はあの言葉で話せば通じるという自分なりの判断で、自然と会話を試み、言葉を吸収していくからです。
また、子ども達にとっては、『英語学習』もゲームに近い感覚かもしれません。
音と文字を暗号として自然に覚え、正しい組み合わせができれば褒められる。
それが楽しいのです。
そのため、小さい子どもほど、英語学習に抵抗感を覚えることなく、スムーズに学習することが出来るのです。
幼少からの英語学習は日本語に影響を与えないのか?
こう思う方がいらっしゃいます。
『日本語も完全には出来ない時分に、英語も学習したら、日本語と英語が頭の中で混乱してしまうのではないか?』と。
実は、数十年前からアメリカなどの先進国では子どもの言語獲得プロセスについての研究が行われ、教育機関に反映されてきています。
その研究結果では、『幼児は言葉を理解できていなくても文のまとまりを理解している』ことや、『胎児の段階でも耳が聞こえる』などが判明しています。
また、幼少期からの多言語の同時習得が直接的に知的発達に悪影響をもたらすことはなく、むしろ良い影響をもたらすのだそうです。
つまり、日本語と英語で混乱をきたすということはほとんどないことなのです。
最後に
数年前までは、英語は中学校から学習し始めるものでした。
しかし、近年、学習開始時期がどんどん早まり、今は小学生から必修です。
その理由は、読まれた通り、『英語の早期学習』にはとても大きなメリットがあると考えられているからです。
しかし日本の現状では、正直、英語を使いこなし、正確な英語を生徒に教育出来る教師や、そこにかかる資金が不足しており、国家レベルで英語の早期学習を進めていくのが非常に困難です。
だからこそ、ヒルトップインターナショナルスクールでは、文法や学問的な要素ではなく、小さい頃から音の大切さや楽しさを追求しながら、英語に親しみ、好きになり、最高の英語教育を提供することを目的としています。
そして、その結果は、歳を重ねていくたびに大きな差となって現れてくることでしょう。
ヒルトップでは、そんな子ども達の可能性を伸ばし、心身共にたくましく育つような教育・保育を実践しています。
外国語を話せるということは、世界が広がるだけではなく、自分自身への自信になり、それは『一生の宝』になると思います。
言語を勉強することは簡単なことではありません。しかし、小さいからこそ、それが可能になるのです。
園長 トマオ マーティ